アメリカ女子プロボウリング協会(PWBA)ツアーで活躍するポーランド出身のボウラーダリア・パヨンクは、ボウリングとの出会いについて感動的なエピソードを明かしました。それは、彼女にとって忘れられない父との思い出でもあった。
パヨンクは11歳の時、国内ユースチャンピオンシップで優勝し、欧州ユース大会のポーランド代表に選ばれた。その後、アメリカのウェバー・インターナショナル大学に進学し、ボウリング部のメンバーとして数々の大会で活躍。2017年にプロデビューを果たすとPWBA新人王に輝く。今では世界中のボウリングファンから愛されている存在である。
そんな彼女は昨年の11月26日、自身のSNSで子供時代を振り返り、次のように語った。「私が6歳の時、父が突然「ボウリングに行こう!」と言い出したんです。2時間離れた町に新しいボウリング場ができたことを知ったからでした。父は以前ボディビルダーで、それを辞めた後もトレーニングや良いジムを見つけることに熱心でした。そのボウリング場は、1999年にポーランドで初めて建てられたもので、父が気に入った新しいジムと同じ建物にあったんです。父にとって、それは偶然の楽しい発見だったのでしょう」
初めてのボウリング体験を前にした幼いパヨンクの心は、不安と期待でいっぱいだった。「車の後部座席で「ボウリングって何だろう?」と想像してみたのですが、全然わかりませんでした。父がゲームの説明をしてくれたのですが、それでも理解できなくて。転がるボールを使ったゲームなんて、それまで蹴ったり、投げたり、パスするだけのボールしか知らなかった私には、全く想像がつきませんでした」
そしてついにボウリング場に足を踏み入れた瞬間、彼女の想像を遥かに超える光景が広がっていた。「いざボウリング場に着いてみると、それは私が6歳の頭で想像していたものとは全く違っていました。一瞬でボウリングに恋に落ちたんです!ライトが輝き、音楽が流れていて、まるで未来の世界みたいに感じました。ボウリング場に入った瞬間は、まるでアニメのワンシーンのようでした。主人公が立ち止まり、目を丸くして信じられない光景を見渡している、そんな感じです。頭の中は興奮で爆発しそうで、すべてをスローモーションで処理しているように感じました。それは非現実的で驚くべき体験でした。本当に目の前の景色が信じられないほどでした。父が話してくれた時には到底想像もできなかった世界が、そこに広がっていたんです。」
パヨンクのボウリングへの情熱は、この感動的な初体験から始まった。今も彼女はその時の喜びと驚きを胸に、プロとして世界中のファンを魅了し続けている。