ショーン・ラッシュ、痛みを超え18度目の栄冠!スウェーデン大会制覇

ショーン・ラッシュ 写真:nohughes@pba.com/提供:Media Valet 

Hall of Fame(アメリカプロボウリング殿堂)入りを果たしたばかりのPBAベテラン選手ショーン・ラッシュが、2025年シーズンの最終戦で再びその存在感を示した。8月31日、スウェーデン・ヘルシングボリのオリンピア・ボウリングで開催された「Storm Lucky Larsen Masters」で、ラッシュは手のケガを抱えながらもフィンランドのユホ・リッサネンを破り、見事に優勝。通算18個目のPBAツアータイトルを獲得し、優勝賞金16万5,000スウェーデンクローナ(約260万円)を手にした。

予選を安定した内容で突破し、ファイナルステップ2(6ゲームによるスプリントラウンド)を制してマッチプレーへ進出。ラウンド16ではフィンランドのカーロム・サロマーに3ゲーム合計606対567で勝利し、続く準々決勝ではイングランドのレイモンド・ティースを3ゲーム合計586対584で僅差で破り、準決勝へと進んだ。

準決勝では、2024PBA年ルーキー・オブ・ザ・イヤーのネイト・パーチェスとの対戦。序盤の苦戦を乗り越え、9フレームと10フレームでの2連続ストライクにより174対166で勝利を手にした。

もう一方の準決勝では、2018年PBAプレイヤー・オブ・ザ・イヤーのアンドリュー・アンダーソンを、フィンランドのリッサネンが213対189で下し決勝へ進出。

決勝戦では、ラッシュは初球を外す不安なスタートとなったが、その後は慎重な投球でプレーを立て直した。Motivツアー代表ブレット・スパングラーによれば、試合中に手がつって感覚が失われるほどの状態にもかかわらず、ラッシュは冷静さを保ったという。

後半では4連続ストライクを決め、10フレームでも3連続ストライクを見せ、圧巻の形で優勝を決めた。試合後、ラッシュは「これは年長者たちへのものだ」と語り、妻からの「心がすべて。やれる限りやれ」という言葉を胸に戦ったことを明かした。

この勝利は、ラッシュにとって18度目のPBAツアータイトルであると同時に、逆境に屈せずチャンピオンとしての誇りを貫いた証となった。キャリア晩年ながら進化を続けるその姿は、多くのプロボウラーやファンにとって大きな励ましとなるだろう。

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