PBA、ウレタンボール規則に関する2026年シーズン方針を表明

PBAのロゴ

プロフェッショナル・ボウラーズ・アソシエーション(PBA)は現地時間9月4日、ウレタンボールに関する規則について2026年シーズンの方針を発表した。今回の声明は、米国ボウリング議会(USBC)が示した新しい機材仕様を受けて行われたもので、ウレタン素材を用いたボールの使用に関心を持つ選手やファンにとって大きな意味を持つ。

ウレタンボールは表面摩擦が強く、柔らかい特性ゆえにレーンコンディションへ与える影響が大きいとされる。特に長時間使用や経年変化によって硬度が低下し、従来の基準を下回るリスクが指摘されてきた。こうした背景から、PBAはすでに数シーズン前から「78D以上」という独自の硬度基準を設けてきた。78Dとはデュロメーターによる硬度測定値であり、この数値を維持することで使用後の硬度低下にも対応できるとされる。

USBCが定める従来の基準は73Dであったが、PBAはあえて5ポイント高い78Dを採用している。これは、試合中や長期的な使用により硬度が落ちても73Dを割り込まないようにするためである。つまり、PBAの基準は単なる厳格化ではなく、安全域を設けることで競技の公平性を確保し、すべての選手が同じ条件で戦える環境を守る狙いがある。

今回の声明においてPBAは、USBCの方針を尊重しつつも、独自に運用してきた78D基準を2026年も継続すると明言した。また、78Dを満たして製造され、使用や経時による変化でも73Dを下回らないウレタンボールについては、今後もPBAの全大会で使用を認めるとした。これにより、選手は既存のボールを安心して利用でき、主催者側も一貫性を保った大会運営が可能になる。

さらにPBAは、ウレタンボールをめぐる議論が今後も続くと予想し、研究・テスト・評価を重ねながら柔軟に対応していく姿勢を示した。ウレタンボールは多くのプロやアマチュアに愛用される一方で、競技バランスに影響を与える要素でもあるため、基準の在り方は常に注目されている。

今回の発表は、ウレタンボールの未来を左右する重要なメッセージである。ファンや関係者にとっては来季の競技環境を占う手がかりとなり、選手にとっては準備の明確な指針となるだろう。2026年シーズンが始まる頃には、この規則が実際にどのような効果をもたらすのか、ボウリング界全体が注視することになる。

ニュースを受け取る