東海オープン以来の男女共催トーナメントとなる第18回MKチャリティカップが、9月10日から9月13日にかけてMKボウル上都賀で開催される。ボウリングエージェントはトッププロボウラー永野すばるに再びインタビューを行い、本大会の見どころを解説してもらった。
永野によると、注目すべきはレーンコンディションだという。トーナメントで多く使用されるケーゲル社製オイルのうち、本大会では2022年まで「テレイン(粘度81.0cps)」が使用されていたが、2023年以降は「プロディジー(粘度31.2cps)」が採用されている。
一般的にオイルの粘度はボールの摩擦に影響を及ぼし、粘度が高いほどレーンコンディションの変化は少ないとされる。永野は、2023年から使われている「プロディジー」はオイル変化が速く、苦手とするプロも少なくないと語る。
過去の傾向を見ると、2022年以前の「テレイン」使用時はクランカー(高速回転型)が上位に多く、2023年以降の「プロディジー」使用時はスピード型やストローカー型が上位に食い込んでいる。変化が少ないレーンでは内側を攻めるクランカーが有利だが、変化が激しいコンディションになるとクランカーにとっては難易度が上がる。
日本プロボウリング協会が発表したコンディション表を見て、永野は「変化が速いレーンになるだろう」と予想する。30フィート付近を見ると、オイルゾーンが確かに細く設定されているのが分かる。近年は左右ともに変化が大きいため、サウスポーも苦戦するのではないかと分析する。
自身のプレースタイルを踏まえ、永野は「より外側から、どれだけ長い時間投球できるか」が勝負の鍵になると強調する。アウトサイドを得意とする選手たちにどう挑むか。永野の戦略にも注目が集まる。
外側を攻める選手が増えれば、その分レーンコンディションの変化はさらに激しくなるだろう。高速で変化するコンディションの中、スタートダッシュを決めるのは果たしてどのプロか。予選から目が離せない展開となりそうだ。