日本プロボウリング界において、選手会が主体となって開催する特別トーナメント「ドリスタカップJPBAプレイヤーズドリームマッチ2025」が、9月18日から20日までの3日間にわたり宮城・ドリームスタジアム太田で開催される。敗者復活を含む独自の試合方式や複数のオイルパターンを駆使した競技性、さらにライブ配信を通じて全国のファンが楽しめる新たな試みなど、注目すべき要素が数多く揃っている。
この大会は、プロボウラーにとってはもちろん、観客や視聴者にとっても特別な意味を持つ。選手たちは過酷な条件下で戦い抜く覚悟を示し、ファンはその姿を会場や配信を通じて目撃できる。勝敗だけでなく、プロたちの個性や戦略が表れる舞台であり、一投ごとに緊張感が走るのがこの大会の醍醐味だ。
今回は、この大会に挑むボウルスター所属の男子プロボウラー、佐藤貴啓・斎藤祐太・木村晃の3名に話を聞いた。トーナメントの仕組みやレーン攻略のポイント、さらにアンバサダーとしての意気込みを語ってもらった。

トーナメント方式の特徴と見どころ
ー今回の大会の仕組みや見どころを教えてください。
佐藤貴啓(下記佐藤):今回は敗者復活があるので、1回負けても終わりではありません。応援している選手がすぐに姿を消すことがないので、観客の皆さんにもより楽しんでいただける大会になると思います。
ーレーンコンディションについて、どのように感じていますか?
佐藤:予選と決勝トーナメントで同じパターンを使いますが、決勝ラウンド1・2では別のパターンになります。選手は一度にすべてを考えるのではなく、一つずつ段階を追って考えることが多いです。今年は去年より優しめなので、準備にそこまで悩むことはないと思います。
斎藤祐太(下記斎藤):日ごとに求められるスキルが変わるのがこの大会の魅力。明日は複数のパターンに対応する力が問われ、最終日は一発勝負になるので、対応力と勝負強さが求められます。
ーそれぞれ得意なパターンはありますか?
佐藤:パターン2の40フィートが好みです。ロングは苦手で、40フィートの方が外に出しやすく感覚が合います。
斎藤:僕はパターン1の46フィート。内側のオイルをしっかり感じられるので、イメージが作りやすいですね。
木村晃(下記木村):僕もパターン2が得意です。外にしっかり向ければスコアが出せる手応えがあります。
(※決勝で使われる44フィートのパターン3については全員「難しい」との印象。木村プロは「一番外のオイルを感じるし、中途半端な長さでつかみづらい」と分析)

ホストプロの思いとボウルスターのサポート
ー佐藤プロは開催地のホストプロですが、その思いを聞かせてください。
佐藤:この会場での開催は今年で4回目。年々お客様の期待も高まっています。応援してくださる皆さんのためにも、しっかり結果を残したい。そして選手会主催の大会としても成功させたいという思いがあります。
ー大会運営面でボウルスターのサポートも大きいと聞きます。
佐藤:はい。全レーンのライブ配信とスコア速報サイトの運営を担当しています。6月のシーホースカップでも好評だった全レーン配信は、どの試合でも自由に見られる点が魅力です。スコア速報もセンターからのデータをすぐに反映できる独自システムで、視聴者の皆さんに楽しんでいただけると思います。
ーアンバサダーとしての目標を教えてください。
佐藤:これまで公式戦での優勝がまだないので、「そろそろ誰か優勝しないと」という気持ちです。
木村晃プロ:僕が優勝します!(笑)
斎藤:僕はマッチゲームに自信があります。でもプロの世界は誰にでもチャンスがあるので油断はできません。

若手の挑戦とベテランの意地
ー木村プロは若手としての成長も注目されていますね。
木村:プロ4年目で、今シーズンはシード入りも狙える位置にいます。もっと上を目指して、先輩方に引っ張ってもらいながら、自分のボウリングを確立していきたいです。
佐藤:私は最年長になりました。みんなに置いていかれないよう、まだまだ頑張らないといけませんね。
ー最後に、ファンへメッセージをお願いします。
佐藤:この大会で誰かが優勝する姿を見せたいです。ぜひボウルスターのプロに注目してください。
斎藤:全力で戦います。応援よろしくお願いします。
木村:僕が結果を出します!ぜひ楽しみにしてください。