フェアプレーの象徴、デオ・ベナードが2025年ナギー賞に輝く

デオ・ベナード 写真:nohughes@pba.com/提供:Media Valet

PBAは9月24日、デオ・ベナード(Deo Benard)が「Steve Nagy Sportsmanship Award(スティーブ・ナギー スポーツマンシップ賞)」を受賞したと発表した。この賞は、PBAツアーに出場する選手の中で最もフェアプレー精神とスポーツマンシップを体現する人物に贈られるもので、1966年から続く伝統ある表彰である。

2025年シーズンのツアーで半数以上の大会に出場した選手たちが候補を選出し、最終的に17名がノミネートされた。投票の結果、ベナードが76.67%の支持を集めて受賞が決まり、残る23.33%は2020年に同賞を受賞したブラッド・ミラーが得票した。

受賞を受け、21歳のベナードは「トム・クラーク・コミッショナーから受賞の知らせを聞いたときは信じられなかった。本当に光栄だ。昨年ノミネートされたときも、それだけで最高だと思っていた」と語った。また「人を笑顔にしたい。誰かを笑顔にすれば自分も笑顔になれる。褒め言葉を伝えたり、手を差し伸べたりすることは自分の心の支えにもなる」と心境を明かしている。

テキサス州ロアノーク出身のベナードは、PBAツアー優勝1回、リージョナルツアーで13勝の実績を持つ。若手ながら、競技力だけでなく人間性でも高く評価されている点が今回の受賞につながったといえる。彼はツアーではジェイク・ピーターズやリッチ・ティースと共に行動することが多く、「彼らは兄弟のように自分を支えてくれる。学ぶことも多い」と信頼を語っている。

スティーブ・ナギー賞は、PBAの設立メンバーで殿堂入りも果たしたスティーブ・ナギーにちなみ設立された。競技の結果だけでなく、選手としての品格やフェアネス、他者への敬意を称えるものとして長年継承されている。直近の受賞者には2024年のリッチ・ティース、2023年のBJ・ムーア、2022年と2021年のジェイク・ピーターズらが名を連ねている。

ベナードの受賞は、彼が単なる有望な若手ボウラーであるだけでなく、周囲からの信頼と尊敬を勝ち得ている証ともなった。今後、競技と人間性の両面でさらに成長を遂げることが期待されている。

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