道上結陽インタビューPart1。ケガを抱えても挑み続ける、ボウリングへの情熱

道上結陽 写真:道上結陽ご本人提供

ボウリングを始めてからわずか10年。アマチュアながら全国大会でも名を知られる存在となった道上結陽。華やかな笑顔の裏には、誰にも負けたくないという強い意志と、努力を積み重ねてきた時間があった。

2025年9月に開催された『山梨レディースプロボウリングトーナメント(以降山梨レディース)』では、アマチュア部門Aグループで堂々の1位通過。膝のケガを抱えながらも、最後まで集中を切らさず戦い抜いた姿は、多くの観客の心に残った。

今回のインタビューでは、大会を振り返っての想い、ボウリングを始めたきっかけ、そして彼女にとってこのスポーツがどんな存在なのかを語ってもらった。


道上結陽 写真:道上結陽ご本人提供

山梨レディース予選Aグループ1位通過。その裏にあった「絶対に準決勝へ」という強い意志

―まず、山梨レディースについてお伺いします。アマチュア部門Aグループで1位通過という結果でした。好調の理由を教えてください。

道上結陽(道上):予選の途中まではギリギリで、6ゲーム目の時点で2位の方と30ピン差がありました。「絶対に準決勝に行く!」という気持ちが強くて、最後まで集中して投げ切れたのが大きかったと思います。もともと負けず嫌いなんです(笑)。

―最終的には7位で大会を終えましたが、振り返って「もう少しできた」と感じた部分はありますか?

道上:実は、ちょっとした“忘れ物”をしてしまって…。いつも使っている手汗止めのパウダーを、予選の会場に置いてきちゃったんです。決勝で気づいた時にはもう遅くて、前半は手汗でボールが滑りやすく、リリースのタイミングがズレてしまいました。あの時ばかりは「やってしまった…」と(笑)。

以前もスペアボールを忘れたことがあって…配信を見てた人が「どうしたんだろう?」ってざわついてたみたいです。(笑)

―しかも膝のケガを抱えた状態での出場だったとか。

道上:そうです。実はお医者さんには「今回は出ない方がいい」と言われていました。でもどうしても出たくて…。普段からお世話になっているセンターの方々に恩返ししたい気持ちもあって、「この大会で頑張りたい」と思った。痛み止めを飲みながらの出場でしたが、不思議と投げている時は痛くなかったですね。アドレナリンが出ていたかもしれません。

―今回の大会で得た学びはありましたか?

道上:1ピンの重みですね。上位3人のスコアがたった1ピン差だったんですよ。たった1ピンで結果が変わるんだと痛感しました。どんな時も最後まで集中して、1投1投を大切にすることが本当に大事だと感じました。

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