国際ボウリング連盟(IBF)は10月15日、オイル吸収が遅い高性能ウレタンボールに関する新たな声明を発表した。アメリカボウリング議会(USBC)が同様の規制方針を示したことを受け、IBF技術委員会が検討を重ねた結果、「1991年1月1日以降に製造され、USBCの公認ボールリストに掲載されているボールのみ使用可能」とする暫定ルールを即日適用すると発表した。
この発表は、まさに国際大会の開催直前というタイミングで行われた。2025 IBF世界シニア選手権(10月13日〜23日)はすでに開幕しており、さらに次のIBFワールドチャンピオンシップ(11月24日〜12月5日)を控える中、各国代表選手にとっては“ギリギリすぎる”知らせとなった。
今回の暫定措置により、ウレタンボール自体の使用は禁止されていないが、USBCの公認リストに掲載されていない旧モデル(特に1990年以前のボール)は大会で使用不可となる。これにより、古いモデルを愛用してきた選手たちは急遽ボールの変更や調整を余儀なくされている。
IBFは声明の中で、「公平性、透明性、一貫性の確保を目的とした暫定対応」であると強調。技術委員会は今後も問題の詳細を調査し、改めて最終的なガイドラインを提示する予定だ。
とはいえ、世界大会を目前に控えた選手たちにとっては、準備期間の少なさが大きな課題。ウレタンボールを主力とするボウラーにとって、この判断が大会戦略にどのような影響を及ぼすのか、注目が集まっている。