ルーマニア・ブカレストを舞台に、10月25日から11月2日まで開催された『第14回 IDMブカレスト・インターナショナルオープン』は、賞金総額2万3,000ユーロを懸けて192名の選手が熱戦を繰り広げた。
その頂点に立ったのは、地元ルーマニアの若手スター、マテ・バラージュ=ベチ。予選を7位で通過した彼は、決勝ステップラダーで第2シードとして出場。まずティア2決勝で同郷のラメオ・ガゲノイウを267対236で下すと、続く最終決勝ではミハイ・ドラグニアを226対210で破り、見事な逆転優勝を果たした。優勝賞金2,500ユーロを手にし、地元ファンの大歓声に包まれた。
本大会は、ヨーロッパ各国のトップボウラーが集うルーマニア屈指の国際大会として定着しており、プロとアマの垣根を越えたハイレベルな戦いが展開された。若手の台頭が際立った今大会は、ヨーロッパボウリング界の競技レベル向上を象徴する内容となった。
優勝後、バラージュ=ベチは「敗者ゾーンから這い上がれたのは、自分を信じ続けたから」と語り、手応えと自信をにじませた。今回の勝利によって、彼はルーマニア国内のみならず欧州ボウリング界での存在感をさらに高めたと言える。
次回大会にも早くも期待が集まる中、ブカレストでの熱戦は、ボウリングという競技の奥深さと、国際舞台で戦う選手たちの情熱を改めて印象づける大会となった。