モーティブAIK国際大会、非ウレタン球禁止寸前の混乱

モーティブAIK国際大会 写真:スウェーデンボウリング協会

2025年12月26日から2026年1月6日にかけて開催中の『モーティブAIK国際大会(Motiv AIK International Tournament)』で、前例のない「ウレタンボール全面禁止」の姿勢が大きな議論を呼んでいる。話題となっているのは大会規則そのものではなく、会場に掲げられた大会の看板だ。そこには赤字で強調された「NO URETHANE」の文字が大きく表示され、USBCの78Dルールの適用範囲に関係なく、あらゆるウレタンボールを認めないという強い意思が視覚的に示されている。

大会開幕前、AIKトーナメントの公式Instagramはこの方針について詳細を説明。「現代・旧型を問わず、すべてのウレタンボールは禁止」「USBCが低吸油性と分類するボールで、そうした特性を売りにしているものは使用不可」と明言した。一方で、STORMのミックスやMOTIVのスナイパーのようなポリエステルとウレタンを混合したスペア用ボールについては、あくまでスペア投球に限って使用を認めるとしている。

また、「ウレタンのような動きをするボール」については、現在も検討中とされていたが、最終的には使用可となった。しかし、その決定は大会直前。厳格な“NO URETHANE”を前面に打ち出してきただけに、後出しとも取れる判断に議論が巻き起こっている。

この大会前の曖昧さが火種となり、多くのボウラーから反発の声が噴出。「ウレタン素材でなければ問題ないのではないのか」「素材ではなく“動き”で禁止するのはあり得ない」「ウレタンを超えた独自ルールではないか」といった批判が相次ぎ、大会は事実上“炎上”状態となった。特に、ウレタンに似たスムーズな立ち上がりを持つリアクティブボールまで対象になる可能性が示唆されたことで、混乱はさらに拡大している。

一方、競技面ではハイレベルな争いが続いている。予選最終日を前にトップに立つのは、PBAトリプルクラウン達成者でもあるドミニク・バレット。土曜日の予選で1491を記録し、他を大きく引き離した。2位には18歳の若手ウィルマー・クヴァーンストロムが続き、地元AIK勢が上位を固めている。

ウレタンボールは近年、レーンコンディションへの影響や競技バランスの観点からたびたび議論の対象となってきた。しかし、今回のように「素材そのものを全面的に排除する」姿勢を、明確なビジュアルと強い言葉で打ち出した例は極めて異例だ。モーティブAIK国際大会の決断は、今後の国際大会における用具規制の在り方に、一石を投じる出来事となりそうだ。

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