米ケンタッキー州で、ボウリング界の歴史に名を刻む偉業が誕生した。ルイビル出身の23歳、エリック・ハワードが2月25日、USBC(全米ボウリング協会)公認としては史上43例目となる「900シリーズ」を達成した。
舞台は、ハワードが勤務するキングピン・レーンズで行われたリーグ戦。友人の代役として出場した一夜が、まさかの歴史的瞬間へと変わった。試合は序盤からストライクを重ねる完璧な展開となり、1ゲーム目をパーフェクトで終えると、2ゲーム目途中から“900”の可能性を意識し始めたという。
「2ゲーム目で6連続ストライクを出した時、自分がまだ100%完璧だと気づいた」と振り返るハワード。3ゲーム目に入るとプレッシャーは増したが、過去の経験が支えとなった。2023年には33投中30ストライクの820シリーズ、2025年末には847を記録しており、「900は近い」と自ら語っていた。
そして迎えた最終投球。36投目を見事にストライクで締め、完全試合となる900シリーズを達成。これにより、ケンタッキー州初の900シリーズ達成者となり、従来の州記録(890)も塗り替えた。
「自分が世界で50人もいない領域に入ったなんて、まだ信じられない」と驚きを語るハワード。近年3年間で4度のパーフェクトゲームを記録しており、その実力はすでに証明済みだった。
幼少期から祖父の影響でボウリングに親しみ、当初はワンハンドだったが、2020年頃にアドバイスを受けツーハンドへ転向。現在ではそのスタイルが武器となっている。また、職場でもあるボウリング場で、スポーツパターンを積極的に練習するなど、技術向上への意識も高い。
今後の目標については「PBAツアーで戦うことが夢」と語りつつ、まずは地元大会への出場を予定している。
900シリーズは1997年に初めて達成されて以来、極めて限られたボウラーのみが到達した“究極の記録”。今回のハワードの快挙は、若き才能が世界の頂点に近づいた瞬間として、大きな注目を集めている。