米ホワイトハウスの公式SNSに投稿された動画が、ボウリングをモチーフにした演出を含んでいたことから、国内外で批判を集めている。動画は軍事作戦を紹介する内容とされるが、その演出の中でボウリングゲームを連想させる表現が使われており、「戦争を娯楽のように描いている」との声が広がった。
特に問題視されているのは、軍事攻撃の成功をボウリングの「ストライク」のように表現したと受け取れる演出だ。SNSでは「戦争をゲームのように扱っている」「命に関わる出来事を軽く見せている」といった批判が相次いだ。政治的な議論だけでなく、スポーツの象徴的なイメージを軍事プロパガンダのように利用した点にも疑問の声が上がっている。
さらに動画の中では、ボウリング界の歴史に残る名フレーズとして知られる、レジェンドPBA選手ピート・ウェバーの「Who do you think you are? I am!(俺を誰だと思ってるんだ?俺だぞ!)」という発言も使われていたとされる。この言葉は2012年の全米オープン優勝の瞬間に放たれ、ボウリング史に残る名場面として多くのファンに記憶されている。しかし今回の動画では、軍事演出の中で引用された形となり、ボウリング文化そのものへの侮辱ではないかという声も上がっている。
ボウリングは世界中で親しまれているスポーツであり、競技者にとっては努力やフェアプレーの象徴でもある。そのため、ボウリングのイメージが軍事行動の成功を示す比喩として使われたことについて、「スポーツを戦争の宣伝の道具にするべきではない」という批判も多く見られた。ボウリングファンやスポーツ関係者の間でも、こうした演出に違和感を覚える声が広がっている。
近年、SNSでは政治的メッセージをミームやゲーム的な演出で発信するケースが増えている。しかし今回のように、スポーツの象徴的なイメージが軍事的なメッセージと結び付けられると、スポーツの本来の価値を損なうのではないかという懸念も生まれる。
ボウリングは競技としての楽しさやコミュニティを広げるスポーツであり、戦争を連想させる象徴ではない。今回の出来事は、スポーツのイメージが政治的メッセージの中でどのように扱われるべきかを改めて問いかけるものとなっている。多くのボウリングファンにとって、ボウリングが戦争を宣伝するための道具のように扱われることは、決して看過できない問題と言えるだろう。