韓国のボウリング専門メディア『Bowling In』が、日韓のボウリング界を比較する特集記事を掲載し、日本のプロボウリング界が持つ独自の魅力を紹介した。9月に開催された『第28回DSD三湖コリアカップ国際オープン』に出場した日本人プロボウラーへの取材を通じて、競技環境や大会運営、ファンとの関係など、両国の違いを取り上げている。
同大会にはJPBAから男子27人、女子7人の計34人が参加。日本選手からは、韓国のレーンコンディションや選手のパワーを高く評価する声が聞かれた。韓国では日本よりオイル量が多く、オイルの持続性も高いと感じる選手が多かったほか、競技会場の設備や観客席の充実ぶりを評価する意見もあった。
一方、日本のボウリング界の強みとして注目されたのが、プロトーナメントに集まる観客の多さだ。日本では大会によって通路の移動が難しくなるほどファンが集まることもあるが、今回の韓国大会では観客が比較的少なく、家族や関係者による応援が中心だったという。
その背景として紹介されたのが、日本独自のプロチャレンジマッチの文化だ。一般のボウラーがプロ選手と一緒に投球し、直接交流できるイベントは、選手を身近に感じる機会となっている。人気プロは全国のボウリング場に招かれ、チャレンジマッチが重要な収入源となる場合もある。こうした日常的な交流が熱心なファンを育て、トーナメント会場での応援にもつながっていると分析した。
また、競技に対する姿勢の違いも取り上げられた。韓国大会ではスコアが伸びないことを理由に途中棄権する選手がいた一方、日本選手からは、結果が厳しくても最後まで投球するべきだという意見が聞かれた。競技を途中で投げ出さない姿勢も、日本のプロボウラーが大切にしている考え方として紹介されている。
ただし、日本の環境がすべて優れているという内容ではない。韓国の選手には高い回転数とスピードを持つ選手が多く、施設面でも日本が学ぶべき点があると指摘。日本のプロボウラーからも、海外大会への挑戦や国際交流の拡大を望む声が相次いだ。
かつて日本でも開催されていた国際大会の復活を求める声もあり、日韓双方が行き来できる競技環境への期待が高まっている。海外の選手と対戦する機会が増えることは、若手選手の成長や両国の競技力向上にもつながる可能性がある。
韓国の視点から見えてきたのは、日本のプロボウリング界が長年育んできた、選手とファンの距離の近さだった。競技力や施設の充実だけでなく、選手を身近に応援できる文化も、日本のボウリング界を支える大きな財産といえそうだ。