PBAトップ選手のダリア・パヨンクが、スウェーデンボウリング連盟会長ヘレナ・スンドクビスト氏によるIBF(国際ボウリング連盟)への改革提案を支持する姿勢を示し、世界の競技ボウリング界で注目が集まっている。
スンドクビスト会長は、先日Bowling Agent(ボウリング・エージェント)で公開された声明の中で、IBF総会に提出された“統治改革パッケージ”が可決に至らなかった経緯を説明。改革案は2023年、多国籍ワーキンググループ(カナダ、コスタリカ、イングランド、フィンランド、アイスランド、スウェーデン、アメリカの7連盟)によって作成されたもので、透明性向上と権限の過度な集中を防ぐことを目的としていた。
特に重要な提案として、
- 代理投票(プロキシ投票)の全面廃止
- 任期制限の導入
- 財務監査の強化と公開報告義務
- 独立委員会の設置
などが盛り込まれていた。
しかしスンドクビスト会長によれば、この改革案は広範な支持がありながらも、まさにその改革対象である“無制限プロキシ制度”によって否決されたという。現行制度では、一部の国が大量の委任票を保持し、議決結果を左右できる構造が続いている。
これに対し、パヨンクは自身のFacebookで「声に出して言うには勇気がいる。ヘレナ、ありがとう」と投稿。さらに多くの人が全文を読まない可能性に触れた上で、声明の核心部分を引用し、改革案がいかに常識的かつ必要なものであったかを強調した。
「誰もが公平で透明性のあるスポーツ運営を望んでいる。だが、それを阻む仕組みが存在している」とする会長の問題提起に対し、世界的プロボウラーであるパヨンクが賛同を示したことで、国際的な議論が改めて活性化しつつある。
IBF内部で長年指摘されてきた構造的課題に、ついにトップ選手までもが声を上げ始めた。今後、各国連盟とアスリートがどのように改革を求めていくのか、多くの注目が集まっている。