2026年、PBAは再び『Elite League: Battle of the Brands(エリートリーグ:ブランド対抗戦)』を開催する。ブランド対抗戦として2025年に初開催され好評を博したこのリーグは、各メーカーがトップ選手を擁して年間を通じてポイントを競うチーム競技だ。ツアー大会の結果が“チームポイント”として反映される独自のフォーマットは、選手個人の戦いとは別のドラマを生む仕組みとしてファンの支持を得ている。2025シーズンではストームがマニュファクチャラーズカップを獲得し、ブランドの“総合力”を証明した。
2026年版は、参戦ブランド・選手ラインナップともに充実し、前季とは異なる戦略が見られる構成になっている。新たな選手の移籍や起用もあり、どのブランドが年間を通じて安定したポイントを稼ぎ、トップに立つのかが最大の焦点となる。特にストーム、モーティブ、ブランズウィック、900グローバル、ロトグリップ、ハンマーというPBAツアーの主要ブランドが激突する構図は、単なるイベントを超えた“総合ブランド対抗戦”として確立されつつある。
エリートリーグのポイント制度は、通常PBAツアー各大会の成績をベースに、ブランド代表として出場した選手の順位がチーム得点へと反映されるもの。これは個人トーナメントの勝敗を“ブランドの勝敗”に結びつける新しい仕組みであり、各ブランドは戦略的に選手起用を行いながらシーズンを戦い抜く必要がある。

参戦ブランドと主要選手一覧
以下は2026シーズンのエリートリーグに参戦する6ブランドとその主要選手リストだ。各ブランドはスター選手と実力者を揃え、シーズンポイント獲得に挑む構成となっている。
Storm(ストーム)
- ドム・バレット
- ジェイソン・ベルモンテ
- パトリック・ドンブロウスキー
- フランソワ・ラヴォワ
- ブラッド・ミラー
- カイル・シャーマン
- イェスパー・スベンソン
- ダレン・タン
- カイル・トループ
- クリス・ヴィア
ストームは今回もリーグ屈指の層の厚いラインナップを揃えている。注目すべき変化のひとつは、2026年シーズンを前にブランズウィックからストームへ移籍したドム・バレットの加入だ。
Motiv(モーティブ)
- サム・クーリー
- イーサン・フィオーレ
- AJジョンソン
- ショーン・ラヴェリー=スパー
- ベイリー・マブリック
- ニック・ペイト
- マット・ルッソ
- トム・スモールウッド
- サンツ・タフヴァナイネン
- EJタケット
モーティブは、昨季の2025PBAツアー年間最優秀選手であるEJタケットを中心に、バランスの取れた陣容を編成している。ロースターは実績あるベテラン勢と若手の才能が融合しており、なかでもイーサン・フィオレは昨季、このレベルで十分に戦えることを示した存在として注目される。
Brunswick(ブランズウィック)
- グレアム・ファック
- ティム・フォイ・ジュニア
- パッキー・ハンラハン
- トミー・ジョーンズ
- マット・オーグル
- ジェイク・ピーターズ
- マット・サンダース
- ジェイソン・スターナー
- ネイト・スタブラー
- ケビン・ウィリアムズ
ブランズウィックは、経験豊富なベテランの存在感と、ツアーで実績を積んできた常連選手たちをバランスよく組み合わせた陣容を継続している。
900 Global(900グローバル)
- アンドリュー・アンダーソン
- クリス・バーンズ
- ライアン・バーンズ
- ブランドン・ボンタ
- ミッチ・ユペ
- トーマス・ラーセン
- チェイス・ナドー
- ブライアン・ロビンソン
- クリス・スローン
- ティミー・タン
900グローバルは、実績ある名手と近年好調の選手を織り交ぜた布陣を揃えた。中でも、クリス・バーンズとライアン・バーンズの親子が同じチームでプレーする点は大きな見どころとなる。
Roto Grip(ロトグリップ)
- ジャスティン・ノウルズ
- ウェス・マロット
- ケビン・マキューン
- BJ・ムーア
- クリス・プレイサー
- アンソニー・サイモンセン
- フランク・スノッドグラス
- ベン・ソーベル
- スチュー・ウィリアムズ
ロトグリップは2026年、さまざまなレーンコンディションに対応できるパワー、万能性、経験値を兼ね備えたロスターで臨む。
Hammer(ハンマー)
- ジェイコブ・バターフ
- キャム・クロウ
- トム・ドハーティ
- トーマス・カイコ
- マーシャル・ケント
- アレック・ケプリンガー
- ブーグ・クロール
- ショーン・マルドナド
- ビル・オニール
- ザック・ウィルキンス
ハンマーは多彩なスタイルと豊富な経験を持つ選手たちを揃え、シーズンを通じてさまざまなレーンコンディションや試合形式に柔軟に対応できる布陣となっている。

フォーマットと戦略性の核心
エリートリーグは、単純な勝敗ではなくブランドごとの総合力を競うリーグである。PBAツアーの通常試合は個人戦として進行するが、その成績は各チームのポイントに変換され、総合ランキングとして集計されていく。ブランドのマネージャーは試合ごとに5人の代表選手を選出し、その日の成績がチームスコアとして反映される仕組みだ。
ポイントは大会の格や規模によって重みが異なるため、単に有力選手を並べればよいというわけではない。どの試合にどの選手を起用するのか、戦略的な采配が求められる要素だ。
シーズン終盤にはグランドファイナル(ベイカー形式)が予定されている。これはチーム全員で1つのゲームを交代で投げる形式であり、ブランドとしての連携力と総合力が試される舞台となる。

2026シーズンの見どころ
2026シーズン最大の見どころは、ブランド間のポイント争いの接戦が予想される点だ。2025年はStormがリードして優勝したものの、その差は決して圧倒的ではなく、MotivやBrunswickとの競り合いがシーズンを通じてファンを惹きつけた。
今季は新しい戦略選手の起用が増え、各ブランドが柔軟なメンバー選択と戦術を展開する可能性が高い。また、PBAツアー自体が2026年からThe CW Networkでの放送移行を予定していることから、Elite Leagueの試合中継も視聴機会が増える見込みだ。視聴者にとっては、単なる結果速報だけでなく、選手選出や戦略的な動きも楽しみの一つとなるだろう。

ファンにとっての魅力
エリートリーグが評価される最大の理由は、ブランドに対する愛着が“チームへの応援”へとつながる点にある。従来のPBAツアーは選手個人への応援が中心だったが、このリーグでは「自分の愛用するブランドが勝つかどうか」が大きなモチベーションになる。
ファンは単純な勝敗だけでなく、ブランド特性や選手の起用戦略まで楽しめるようになり、観戦体験がより深くなる構造だ。ブランド同士のライバル関係も新たな物語を生み、2026シーズンはこれまで以上に盛り上がることが期待されている。

エリートリーグが描く新時代
2026シーズンのエリートリーグは、ボウリングというスポーツを“ブランド戦”として再構築した先駆的なリーグだ。個人戦の枠を超え、ブランド文化と競技力を融合させたこのフォーマットは、ファンと選手双方にとって新しい楽しみ方を提供している。
シーズンが進むにつれて、どのブランドが真の頂点に立つのか──単なる結果だけでなく、その過程にこそドラマと戦略が詰まっている。