日本唯一の“手書きスコア”ボウリング場が閉館へ。56年の歴史に幕

ダンコーエン・ボウル 写真:伊東市観光案内所

静岡県伊東市のダンコーエン・ボウルが、2027年2月28日をもって閉館することが明らかになった。1971年の開業以来、半世紀以上にわたり地域のボウリング文化を支えてきた施設の歴史に幕が下ろされる。

同センターは、日本で唯一とされる手書きスコア方式を現在も採用しているボウリング場として知られる。自動採点システムが当たり前となった現代において、昭和のボウリング文化を今に伝える貴重な存在だった。

さらに特筆すべきは木製レーンの存在だ。現在は合成レーンが主流となっているが、ダンコーエン・ボウルでは長年にわたり木製レーンを維持。手書きスコアと木製レーンという、かつて全国のボウリング場で当たり前だった光景を残してきた。

施設は1971年、「ゴールドレーンズ」の名称でオープン。当時としては珍しい36レーンの大型センターで、レストランや会議室も併設していた。ボウリングブームの最盛期には多くの来場者で賑わい、伊豆地区を代表するボウリング場として親しまれてきた。

その一方で、長年使用してきた米国製機械の部品調達が困難になり、建物の耐震面にも課題を抱えていた。運営会社は設備維持の限界を理由に閉館を決断したという。

ダンコーエン・ボウルの歴史は、単なる一施設の歴史ではない。日本のボウリングブームを経験し、その後の競技人口減少や時代の変化を乗り越えてきた“生きたボウリング史”そのものだった。

近年は全国各地で老舗ボウリング場の閉館が相次いでいる。ダンコーエン・ボウルの閉館は、一つのセンターが姿を消すだけでなく、日本のボウリング文化を支えてきた昭和の遺産がまた一つ失われる出来事として、多くのファンの記憶に残ることになりそうだ。

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