2024年USBCマスターズ王者で、希少な血液がん『BPDCN(芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍)』と闘っているPBAプロのディーロン・ブッカーが、自身のFacebookを通じて治療の経過を報告した。7月の診断から約3カ月が経過し、4回の化学療法を受けた結果、最新の検査ではがん細胞が検出されなかったという。すでにボウリングの練習も再開しており、年内の大会復帰に向けて準備を進めている。
ブッカーは7月22日、希少で進行性の高い血液がんであるBPDCNと診断されたことを公表。その後、化学療法を開始したが、一時は敗血症性ショックによって集中治療室で数日間を過ごすなど、厳しい状況に置かれていた。7月末には治療への前向きな反応を報告し、家族や友人、ボウリングコミュニティからの支援に感謝を伝えていた。
今回の投稿では、治療開始から約3カ月が経過した現在の状態について、明るい知らせを届けた。「診断から3カ月が経ち、4回の化学療法を受けました。検査結果は良好で、がん細胞は検出されていません」と報告。治療が一定の成果を上げていることを明らかにした。
ただし、今回の結果が完治を意味するわけではないことも強調している。ブッカーによると、現在は体内で健康な赤血球と白血球が再び作られるようになり、免疫機能も正常に働く状態へ戻ってきているという。検査結果は前向きなものだが、今後も慎重に治療方針を判断していく必要がある。
今後の治療では、幹細胞移植も選択肢として検討されている。本人によると、適合性の高いドナーが見つかれば、早ければ12月にも移植を開始する可能性があるという。一方で、移植にはリスクも伴うため、ドナーの状況や医師から得られる情報を踏まえ、最終的な判断を下す考えを示している。
こうした治療が続く中、ボウリングに関しても前向きな報告があった。ブッカーはすでにレーンに戻って練習を再開しており、今後開催されるPBA ELITEリージョナルツアーの数大会への出場を目指している。移動はこれまでより制限する予定だが、体調が許す範囲で年内の競技復帰を実現したいという。
また、闘病生活を通じてボウリングに対する考え方にも変化が生まれたと明かしている。今回の経験によって競技をこれまでとは異なる視点から見つめ直すようになり、ほかの選手が苦労している部分をサポートする機会も得られたという。競技者としての復帰だけでなく、ボウリングとの新たな向き合い方も見いだしているようだ。
ブッカーは2024年のUSBCマスターズで大きな注目を集めた選手だ。同大会では64人中58位という順位でマッチプレーに進出すると、アンソニー・サイモンセンやEJタケットら強豪を次々と撃破。優勝決定戦ではパトリック・ドンブロウスキーを217対177で下し、PBAツアー初優勝とメジャータイトルを同時に獲得した。
闘病を支えるため、家族が立ち上げた募金活動『Hope for DeeRonn』にも多くの支援が寄せられている。10月9日時点で寄付総額は4万1,000ドルを超えており、治療費や専門薬剤などの負担を軽減するために活用される予定だ。
7月には厳しい治療の中で「私はファイターです。この病気には必ず勝ちます」と語っていたブッカー。今回の検査結果と練習再開は、復帰を待ち望むファンにとっても明るい知らせとなった。ただし、今後の治療方針はまだ決まっておらず、健康状態を最優先にしながら競技復帰への道を歩むことになる。