ボウリング界激震。PBAレジェンド、クリス・バーンズがツアー引退表明

クリス・バーンズ 写真:nohughes@pba.com/提供:Media Valet

PBAツアーを代表するレジェンド、クリス・バーンズがフルタイムのツアー活動に終止符を打った。長年にわたり世界トップレベルで活躍してきた名手が、自身のSNSを通じて「昨日、“若者たちのツアー”でフルタイムツアーメンバーとして最後の一投を投げた」と報告。一つの時代に幕が下ろされた。

バーンズは1998年に本格参戦して以降、約28シーズンにわたりPBAツアーの第一線で活躍。メジャータイトルを含む数々の優勝を重ね、安定感あるショット力と高い戦術眼で一時代を築いた。アメリカ国内だけでなく世界各地でその名を知られる存在となり、現代ボウリング界を象徴するスターの一人として歩んできた。

今回の発表でバーンズは、「寂しさも少しあるが、それ以上に28シーズンもの経験を与えてもらえたことに感謝している。どんな別の人生とも比べられない時間だった」とコメント。テレビ中継の舞台で、自身の最高の瞬間や胸が張り裂けるような敗北の瞬間まで、多くのファンと共有できたことを振り返った。

さらに、「家族、今の人生、多くの友人、そして出会ってきた魅力的な人々。そのすべてをこの人生とPBAツアーから得た」と語り、ツアー生活への深い感謝を示した。世界中を旅しながら競技を続け、「誰よりも努力していたつもりなのに、一度も“仕事”だと感じたことはなかった」とも明かしている。

一方で、時代の変化にも言及。「スポーツはどこも同じで、次の世代、そのまた次の世代は、よりスリムで、より万能で、よりパワフルになっている」とし、「1998年にツアー入りした頃、自分は回転数トップ10に入っていた。今では下から10番目だよ(笑)」とユーモアを交えて現在の競技レベルを表現した。

また、「少し長く現役を続けすぎたかもしれない。でも、そのおかげで人生最高の機会を得た。息子と同じツアーで戦えたことだ。何一つ変えたいとは思わない」とコメント。息子との共演が現役続行の大きな意味だったことを明かした。

バーンズはこれまで、PBAの変遷も最前線で見届けてきた。「およそ8人のCEOを見てきたし、2000年代にはスティーブ・ミラーに選ばれ“PBAのロゴ的存在”にもなった。大会フォーマット変更、CMキャンペーン、放送局の変化、そして解説の機会も経験した」と、そのキャリアの幅広さを振り返った。

今後については、「PBA50の大会には出場するつもりだが、その先はまだ分からない」としながらも、「理想は、ボウリング界に良い影響を与え、次の時代へ導くこと。業界内でも、解説者としてでも、少し離れた場所からでも、この競技の成長を助けたい」と意欲を見せた。

そして最後に、最も大きな感謝を妻へ捧げた。「この魔法のような旅は、多くの友情と企業・個人の支えに満ちていた。そして何より、それは私の愛する人、支えであり、パートナーであるリンダ・バーンズなしには実現しなかった。本当に感謝しているし、次に来るものを楽しみにしている」と締めくくった。

数々の名勝負を生み、PBA黄金期から現代まで戦い続けたクリス・バーンズ。フルタイムツアー生活には幕を下ろしたが、その存在感と功績はこれからもボウリング界に刻まれ続ける。

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