アメリカ各地で開催された『PBA ELITEリージョナルツアー』の第2戦が10月11日に終了し、東部・中部・南西部の3地区でスタンダード部門とシニア部門の優勝者が決定した。東部ではパーカー・ボーン3世がプロ通算90勝目という大きな節目を迎え、中部ではブライス・オリバーがマッチプレー全勝で初タイトルを獲得。南西部でも最終戦までもつれる接戦が繰り広げられ、各地区で6名のチャンピオンが誕生した。
ニューヨーク州ビンガムトンのRipic’s Carousel Lanesで行われた東部第2戦では、26歳のヘイデン・スティピッチがスタンダード部門でリージョナル初優勝を飾った。左投げのスティピッチはマッチプレーを5勝3敗で終え、2位のジェームズ・ベネットに220ピン差をつけて優勝。賞金9,500ドル(約150万円)を獲得した。3位にはディラン・バワーズ、4位にはマイケル・ウェバー、5位にはジャスティン・ボーンが入った。
スティピッチは試合後、「ようやくこの時が来ました。本当に最高の気分です」と喜びを語った。大会前には親交のあるアンソニー・ノイアーの家族が経営するImperial Lanesで練習を重ねており、その経験が今回の勝利につながったという。試合中には急きょブラックハンマーへボールを変更する場面もあったが、終盤のレーンコンディションに対応してリードを守り切った。
東部シニア部門では、PBAとUSBCの殿堂入りを果たしているパーカー・ボーン3世が優勝した。マッチプレーを6勝2敗で終え、賞金5,000ドル(約79万円)を獲得。今回の勝利でプロ通算90タイトル、リージョナル通算42タイトルに到達した。2位には大会会場のオーナーでもあるジェフ・リピックが入った。
ボーン3世は約2年前から通算100勝を目標に掲げていると明かし、「これでカウントダウンが始まりました。あと10勝です」とコメント。一方で、自身の優勝以上にうれしかったこととして、息子のジャスティンがスタンダード部門で5位に入り、12月のリージョナル・プレーヤーズ・インビテーショナル(RPI)への出場権を獲得したことを挙げた。
ミシガン州ジャクソンのJAX 60で開催された中部第2戦では、両手投げの左腕ブライス・オリバーがスタンダード部門を制した。2026年のTeam USA Trialsで優勝しているオリバーは、マッチプレーで8戦全勝を記録。2位のトレイ・ヘンリックスマイヤーに314ピン差をつける圧倒的な内容で、リージョナル初タイトルと賞金7,000ドル(約111万円)を手にした。
オリバーは「PBAツアーに出場することさえ夢だったのに、今はPBAチャンピオンと呼べる。本当に信じられない気持ちです」と喜びを表現した。前週の中部第1戦では11位だったが、今回はその結果を上回ることを目標に臨み、全勝優勝という最高の形で結果を残した。3位にはベイリー・マブリック、4位にはジョセフ・マーズ、5位にはアイザイア・シャノンが入った。
中部シニア部門では、マイケル・ハギットJr.がリージョナル通算10勝目を挙げた。最終ゲームではカールトン・チェンバースの追い上げを受けたものの、終盤に4連続ストライクを記録して首位を維持。マッチプレー6勝2敗で優勝し、賞金3,000ドル(約47万円)を獲得した。昨年のシニアRPI王者でもあるハギットJr.は、今回の勝利によって連覇を目指す舞台への出場権を確保した。3位には前週の中部第1戦を制したミカ・コイブニエミが入った。
テキサス州ヒューストンのEmerald Bowlで行われた南西部第2戦では、スタンダード部門の優勝争いが最終19ゲーム目までもつれ込んだ。首位を走っていたスチュ・ウィリアムズに対し、4位から2位へ順位を上げたA.J.チャップマンが最終ポジションマッチで直接対決。チャップマンは序盤から6連続ストライクを記録し、258点をマークして逆転優勝を決めた。
チャップマンはマッチプレー6勝2敗で、賞金9,000ドル(約142万円)を獲得。今年はザック・ウィルキンスとのペアでPBAロス/ホルマン・ダブルス選手権を制しており、今回も好調ぶりを示した。「良いボールを選択でき、リアクションも非常に良かった。最後の2ゲームで高得点を出し、4位から1位に上がることができました」と振り返った。2位はウィリアムズ、3位はスペンサー・ロバージ、4位はダラス・レオン、5位はアダム・アトキンスとなった。
南西部シニア部門では、トム・ドハティが優勝した。最終ポジションマッチではブライアン・ポゴールに約40ピンのリードを持って臨んだが、終盤のミスによって逆転を許しかねない展開となった。しかし、ポゴールもオープンフレームを記録し、ドハティが逃げ切りに成功。賞金5,000ドル(約79万円)を獲得した。3位にはディノ・カスティーヨ、4位にはクリス・ウォーレン、5位にはリック・ベナードが入った。
今季から展開されているPBA ELITEリージョナルツアーでは、各大会でPBAツアーの優先出場資格を持たない選手のうち上位5名に、12月開催のRPIへの出場権が与えられる。RPIでは2027年PBAツアーの優先出場資格3枠を懸けた戦いが行われるため、各地区の大会結果は来季のツアー参戦にもつながる重要な意味を持つ。
今回の3地区では、ボーン3世がプロ通算90勝目を達成した一方、スティピッチとオリバーがリージョナル初タイトルを獲得した。ベテランの記録更新と若手の台頭が同時に見られた週末となり、今後のリージョナルツアーでも各地区の優勝争いとRPI出場権を懸けた戦いが注目される。