米ホワイトハウスに隣接するアイゼンハワー行政府ビル(EEOB)の地下にあるボウリング場を対象に、約25万3,000ドル(約4,000万円)規模の工事が行われることが明らかになった。驚くべきは、その施設がわずか2レーンしかないことだ。
米連邦政府の調達情報によると、今回の契約は『Bowling Alley Lighting Project(ボウリング場照明プロジェクト)』として発注された。ホワイトハウス側は、通常の維持管理と故障した照明の修理を目的としたものだと説明している。そのため、約4,000万円すべてがレーンそのものの改修やメンテナンスに使われるわけではない。
一般的なボウリング場から見れば、2レーンを対象としたプロジェクトに約4,000万円という金額はインパクトが大きい。ただし、場所は世界でも特別なセキュリティーが求められる米大統領府関連施設。一般のボウリング場における照明交換や設備工事と単純に比較できるものではない。
この2レーンには、米国の政治史と深く結びついた長い歴史がある。1947年、ハリー・S・トルーマン大統領への誕生日プレゼントとしてホワイトハウスにボウリングレーンが設置され、その後1955年に現在のアイゼンハワー行政府ビルへ移された。現在もホワイトハウス関係者らが利用する施設として残されている。
ホワイトハウスには、これとは別にもう一つ有名なボウリングレーンがある。ボウリング好きだったリチャード・ニクソン大統領の時代に設けられた1レーンの施設で、今回約25万3,000ドルの契約対象となったのはこちらではなく、アイゼンハワー行政府ビルにある歴史的な2レーンだ。
工事を請け負うのは、元NFL選手チャールズ・マン氏が設立した『Charles Mann Enterprises(チャールズ・マン・エンタープライゼズ)』。同社にはボウリング場とは別に、同じ建物の地下におけるスタジオ関連プロジェクトも発注されているが、両者の関連性や工事の詳しい内訳までは公表されていない。
約80年の歴史を持つ、米大統領府の2本のレーン。その照明や設備を維持するためのプロジェクトに約25万3,000ドルが投じられるというニュースは、ボウリング界から見ても目を引くものだ。世界でも極めて特殊な場所に存在するボウリング場が、思わぬ金額とともに注目を集めている。