世界トップクラスの実力を誇るPBA男子トッププロEJタケットが、過酷な移動と寝不足という厳しい状況を乗り越え、再びその勝負強さを見せつけた。
8月9日、米オハイオ州ミンスターのコミュニティ・レーンズで開催された『PBA第6回クレマー・ルーフィング・ミンスター・クラシック』で、タケットが優勝。決勝で前年王者イーサン・フィオーレを227-195で破り、2023年以来となる同大会2度目のタイトルと優勝賞金4,000ドル(約63万円)を手にした。
今回の優勝で特に注目されたのが、大会直前のタケットのスケジュールだ。金曜日はニューヨークでスポンサーのクリニックを担当していたため、現地で行われたプロアマには参加できず、会場で事前に練習する機会もなかった。
仕事を終えると、そのまま一晩かけてニューヨークからオハイオへ移動。土曜日の早朝に到着したものの、寝不足の状態だったため午前中の予選には出場せず、数時間の睡眠を取って午後7時からのCシフトに臨んだ。
十分な睡眠も事前練習もない、ほぼぶっつけ本番の状態。それでもタケットは平均233を記録して決勝トーナメントへ進出した。本人は、事前に投げられなかったことでレーンに対する固定観念を持たず、その場のコンディションを見ながら対応できたことが、結果的にはプラスに働いたと振り返っている。
決勝ラウンドでも勝負強さを発揮し、ステップラダー準決勝を244-217で突破。優勝決定戦では前年王者フィオーレを相手にオープンフレームを作らない安定したゲームを展開し、途中には5連続ストライクを決めて227-195で勝利した。
タケットは試合後、賞金4,000ドルの大会でもメジャー大会の10万ドルでも「負けることが嫌い」という姿勢に変わりはないと語った。
ニューヨークで仕事を終え、夜通し移動して数時間だけ睡眠を取り、事前練習なしで大会へ。それでも最後には前年王者を破って優勝したタケット。万全とはほど遠い状況でも結果を残す姿は、PBAを代表するトッププロの対応力と勝負強さを改めて印象付けた。